田中佑輔様/株式会社みずほ銀行 デジタルマーケティング部 マーケティング企画チーム 部長代理
照沼絵理様/株式会社みずほ銀行 デジタルマーケティング部 マーケティング企画チーム
―自己紹介と事業紹介をお願いいたします。
田中 当行のデジタルマーケティング部は、新規口座開設を中心としたプロモーションのプランニングやメディア運用を中心に担当する部署になります。その中でマーケティング企画チームのメンバーとして、主にデジタル広告の運用を行っています。
時間帯を選別できるのがメリット
ターゲットに沿った訴求が可能になった
最初に、FamilyMartVisionをお知りになった経緯から教えてくださいますか?
田中 3年前くらいでしょうか、個人としてファミリーマートを訪れた際に、レジ上の3面のデジタルサイネージを見たのが最初です。私たち生活者の目線に沿った媒体としてすごく身近に感じられたのがそのときの印象で、広告出稿先として活用すると面白いんじゃないかな…という感想を持ちました。
その後、広告代理店さんから新規の媒体として活用しませんか? というご提案があり、以来各セクションでいくつかのプロモーションを展開しています。私たちの部署が出稿したのは「新規口座開設」に関するキャンペーンのプロモーションで、2024年5月に2週間にわたって出稿させていただきました。
新規口座開設に関する「新生活応援キャンペーン」でのプロモーションを展開されたということですが、当時広告施策に関する課題感などはどのようなものがありましたか?
照沼 主なターゲットとして、新生活を迎える新社会人に広く周知したいと考えていましたが、マスメディアのほかWeb 広告に注力して展開するなかで、メインとするターゲットに訴求しきれないという思いも抱えていました。そのなかで、FamilyMartVisionは時間帯を選別して出稿できる点やマスメディアで届きにくい若者世代にリーチ可能な点がメリットで、会社帰りにファミリーマートに立ち寄るビジネスパーソンに向けた訴求が可能になることが大きかったです。具体的には夜6時から夜の12時までの6時間の時間帯に絞った露出にさせていただきました。
田中 やはり、コンビニエンスストアという普段の生活動線上で認知してもらえるという、生活者に一番近いところに立って訴求できる点がすごく魅力でしたね。一般消費者の多くが足を運ぶという網羅性もありますし、時間帯に加えてエリアをセグメントすることができ、首都圏に絞れたのも有益でした。課題であった、Web広告では当たりきらない層にリーチできる点で効果があったと認識しています。
キャンペーンの認知に期待以上の成果
インパクトのある音響も効果的
マーケティングの観点から、FamilyMartVisionによるプロモーションの成果として期待されたことは何でしょうか?
田中 新規口座開設という商材の特性上、ユーザーの方はアクションを起こす前に、一度は比較検討するというクッションが入るのは当然という考えがありました。その意味で、マーケティングの段階でいえば認知醸成という、まずはキャンペーンの内容を広く知っていただく部分がもっとも期待した点であり、目的でした。
照沼 Web広告やOOHなど様々なメディアでユーザーとの接触回数を増やしたいという狙いもありましたし、それらが重なるとおのずと認知率が上がるという調査結果も得られていましたから。接触回数をいろんなメディアを通じて重ねていきたい。そのための新しい媒体としてFamilyMartVisionは魅力的だったということですね。
それと、今回はCMでYOASOBIさんの楽曲(『HEART BEAT』)とコラボしましたから、FamilyMartVisionが音楽を流せる媒体であることも大きかったと思います。「テレビで見た」「Webで見た」という接点に加えて、日常生活の中でコンビニに入ったら「あ、なんだか聞いたことのある音楽が流れてきた」と感じて、見るとインパクトのある画面で放映されている。そうした接触の機会が効果を高める一つの要素だったように思います。
今回の出稿を通して得られた効果についてはいかがでしたか? 定量的に示していただけるものなどあれば教えてください。
田中 サイトの延べ閲覧数として 127万人という数値が出ています。そして当行が行ったアンケート調査では、キャンペーンについて、回答してくださった方の1/4 がFamilyMartVisionで認知したという結果が得られました。私たちとしても効果については評価させてもらっていますし、良い結果だったと思います。
マスメディアとOOHの中間的な価値
新しい媒体を活用する挑戦マインドを持ち続けたい
今回のクリエイティブにおいて、作り方などこだわった部分はありますか?
照沼 画面が3分割で使えるというのは大きなメリットですから、その3面を上手く活用して効果的に見せることを考えました。画面の連動性を活かしながら、マスメディアとの相乗効果で強く内容を印象付けたいというのが一番でした。
留意したのは、「18,000円を現金でプレゼント」というインセンティブ訴求を3画面の真ん中にずっと置き、両側の画面でテレビCMでも流していたYOASOBIさんの楽曲のビジュアルを流すというクリエイティブです。それによって、「みずほ銀行が、新生活を迎える皆さんを応援している」というメッセージを伝えたいと考えました。FamilyMartVisionは3面あることで、画面それぞれに役割を持たせながら訴求軸を強く打ち出せるのはメリットです。そうしたビジュアルが可能なのはクリエイティブの面でも強みだと感じますね。
今後のマーケティング手法のなかで、FamilyMartVisionはどのような位置づけになりますか? また貴行は今後、広告プロモーションにおいてどのような展開を考えておられるでしょうか?
田中 たとえばマーケティングの流れをファネルで考えると、認知、醸成、誘導、刈り取りといった段階がありますが、当行としてもそれぞれのフェーズで新しいメディアでのプロモーションを考え、ベストなものを見つけるために挑戦していきたいと考えています。
そのなかでFamilyMartVisionは媒体自体が新しく、OOHでもある一方でマスメディアのような側面も持つという、中間的な位置にある特徴的なメディアだと感じています。当行自体も「青い挑戦」という新たなキャンペーンを展開しているように、こうした新しい媒体を活用していくマインドを持ち続けたいと思いますし、FamilyMartVisionの今後の可能性についても期待したいです。
最後にFamilyMartVisionの出稿を検討されている企業様へ、今回気づいたポイントなどアドバイスをいただくとしたらいかがでしょうか?
田中 あらためてFamilyMartVisionは、認知の向上には比較的効果が高いものだと感じています。たとえば、コンビニエンスストアで販売されているような商材にはダイレクトな購買効果に結びつく面でも向いているのではないかと思います。
今回、私たちは新規口座開設の訴求が目的でしたから、検討期間が比較的長い商材ということで、直接的なコンバージョンよりもキャンペーン認知を目的とする訴求内容にしました。そのように、短期的なコンバージョンだけでなく、サイトへの流入数など中長期的なスパンで認知を図りたい場合も含めて、切り口によって幅広い効果を期待していける点でも良い媒体だな、と感じています。